安くしたいのは職人も分かっている
私は20年以上鳶職人をして管理職にも就いてるので工事費用の削減問題に何度も直面してきました
工事費用は出来るだけ安くしたいという気持ちも分かるので経費削減は職人も理解しています
誰だって安くできるのであれば安く済ませたいもの!
しかし工事費用を値切り経費削減をするとどうなるのでしょうか?
職人側から解説していきます
工事費用を値切るとどうなる?
資材の費用が削減される
まず仕事で使う資材にいい物を使いにくくなります
足場で例えると足場資材がきちんとケレン等の整備されたものでなくなり綺麗な足場が組みずらくなります
ケレンとは?
付着した塗装や汚れを取る作業で足場資材のリース屋には専用の機械があり1つづつ機械に通されケレンされています
足場の外部に貼るシートもクリーニングされていないB級品が選択される為見た目が悪くなります
足場が綺麗だと他の業者さんも綺麗な仕事をする傾向にある為、足場職人は可能な限り綺麗な足場を組む努力をしますが資材が整備されてないと限度が出てきます
大工さんだと中古のコンパネを使わないといけなくなり目に見えない地中梁などは耐久性に問題なくても表面が雑に見えてしまうケースもあります
工期が短くなり細部まで目が届かなくなる
人件費が削減されるので工期が短縮され作業が雑になる傾向になります
工期に余裕がなくなるとどうなるのでしょうか?
「手が空いたので〇〇をもう一度整備しよう」
「ゆっくり時間をかけていいからきちんと終わらせよう」
という事がどうしても減ってしまいます
費用の削減は職人も当然と思っています
費用の削減は決して悪い事ではありません
職人も工事して貰う側の気持ちを理解してるので工事費用削減の相談は仕方ない事だと思っています
ただ、「費用は出すので目に見えない細部までシッカリ作ってね」
とした方がみんなが笑顔になれそうですね
民間工事では予想以上に儲けは少ない
民間工事は数をこなさないと利益が出ないので「早く終わらせて次の現場に行く」のが基本です
職人は民間工事では余程のぼったくりでない限り皆さんが思っているより儲けてないのが現実です
まとめ
職人はどうしても値段相当の事しか出来ない事だけは理解しておきましょう
職人も値段相応の職人しかこないという事も忘れてはいけません
中には「ここまでやってくれるの?」という善意ある会社も存在するので会社選びも大切かもしれませんね!
以上、職人の立場からの工事費用の問題でした